RX-8

【車高調】HKS MAX IV GT をRX-8へ装着してみた感想

HKSから販売されている「HIPER MAXⅣ GT」というショックアブソーバーを購入してみた。

RX-8に、中古で買った「MAXⅣ GT」を取り付けていたけれど、なんとなくショックが抜けている気がしていて、新品を買ってDIYで取り付けた。この記事では、中古から新品に変えてみた感想や、実際の乗り心地なんかを紹介する。

僕の8歴を紹介すると、今はスピリットRに乗っていて、その前は前期型ベースグレード5MTだった。前期型でも純正から「BLITZ ZZ-R」へ交換したことがある。

今のスピリットRの車高調遍歴を説明すると、「純正ショック+ダウンスプリング」から「中古のHKS MAXⅣ GT」、そして今回の「新品HKS MAXⅣ GT」へ変更するような流れになる。

今回取り付けたショックの概要

HKS HIPER MAXⅣ GT

スポーツ走行における操作性とストリートでの乗り心地をブラッシュアップした新世代スポーツサスペンション

ストリートでの快適性やスタイリッシュ性を追求した商品になりますが、走りの性能も充分備えています。
普段の足がメインで、疲れない様出来るだけ快適に、同乗者への気遣いはしたくない、ギャップに気遣いはしたくない方やローダウンを追及される方にお薦めのサスペンションキットです。

単筒式

純正のRX-8もBILSTEIN製の単筒式(たんとうしき)。HKS MAXⅣ GTも単筒式だ。一方で、RX-8のベースグレードは複筒式(ふくとうしき)。普通の量産車の純正ショックアブソーバーは、「安い」という理由で複筒式が使われることが多い。(もちろん理由はそれだけじゃないけれどね。)

  • 単筒式は、シリンダー(筒)が1つしかないから単筒式
  • 逆に複筒式はシリンダーを2つ重ねて使う

シリンダーが1つのメリットは、ピストンの直径を大きく出来ること

少しむずかしい話をするけれど、減衰力は「受圧面積」✕「差圧」で計算される。「差圧」が大きいと減衰力の発生する応答性が悪くなってしまう。だからレイアウトが許す限り受圧は大きい方が良い。

ちなみに、このMAXⅣ GTに関しては、押し側の減衰力の受圧面積は、ロッドの断面積で、伸び側の減衰力の受圧は、シリンダーの内径面積(ピストン外径面積)からロッド断面積を引いた値になる。このロッド径とシリンダー径に関しても、バランス関係にあって、どちらか一方が大きすぎてもダメだ。

話が長くなったけれど、単筒式に関しての説明はこのぐらいで終わり。

減衰力30段階の調整が可能

前後のショックアブソーバー上部には、ダイヤルがあって、それをクルクルと回して、減衰力をハードまたはソフトに設定していく。

たとえば一般公道のような、路面に凹凸の激しい道では、ダイヤルを緩める。逆にサーキット走行のように、高い減衰力が必要な場合は、ダイヤルを締める。

全長式車高調

ダンパー本体のケース(黒い筒)の円筒部には、ネジが全面に切ってある。そのネジに、車体と取り付くブラケットや、バネの座面が取り付く。

通常、車高を変える時は、バネのプリロードの掛かり具合を調整することなる。プリロードの計算については、「無荷重時のバネ自由長」から「セット時のバネ格納長」を引く、つまりセットした状態で、バネがどのくらい撓んだか?を計算するワケだ。

でもね、車高を調整するのに、プリロードは使いたくないのが普通だ。

というのも、プリロードを変えてしまうと、車高だけでは無くて、車体の乗り味も変わってしまうから。例えば車高を高くしようとして、プリロードをアップするとするよね?(ばねのセット長を短くする)

その時、どうなると思う?

確かに車高は上がるけれど、乗り味は硬くなる。極端に言えば、路面の細かい凹凸の上を走る時に、バネレートの高い(硬い)スプリングにプリロードを沢山かけてしまうと、バネが全く縮まなくなるから、乗り味がゴツゴツしてしまう。

この問題は、全長式車高調なら解決できる。なぜならプリロードを調整しなくても、ネジで位置決めされているブラケットの位置を変更することで、ショックアブソーバーの全長を変更できる。こうして車高を調整できるわけだ。

仮に全長式で無い場合、「ばねのプリロード」と「車高」は一緒に変化してしまう。しかし、このHKS MAXⅣ GTのように全長式であれば、2つの項目を独立して調整できるようになる、これが「全長式」のメリットだ。

開封してみた

しっかり梱包されていた。梱包された状態で重量を測ってみると、フロントが10kg少し、リアが8kgほどだった。

付属品

  • フロントのショックアブソーバーのカラー
  • 車高調調整用のフック
  • 減衰力調整用のケーブル
  • 減衰力調整用のダイヤルを取り付ける小六角レンチ
  • タイラップ(写真には写ってないけど6本付属)とダイヤルガイド(白い樹脂部品)

リアは純正部品を買い足す必要がある

リアのアッパーマウントとラバーは流用になるから、事前に購入しておかなれければならない。(または純正ショックを分解して流用)

  • アッパーマウント:品番を失念。左右別品番8000円✕2個
  • ラバースプリングシート:F15128012A、1,046円✕2個
  • ブッシュラバー:F15128775B、722円✕2個
  • ブッシュラバー:F15128776A、722円✕2個

僕は、アッパーマウントだけ、元から装着されていた純正品を流用した。ラバーは安かったから新品に交換した。

ディーラーへ直接訪れて在庫確認をして発注した。営業マンが、次の日の営業開始時間から受け取り可能と言っていたから、さっそく注文した。もしアッパーマウントを注文する場合は、メーカー在庫品だから2,3日納期がかかると言っていた。

RX-8へ車高調を取り付け

作業は11時頃に始めて、途中昼食で1時間ほど休んで、17時頃に終わらせることが出来た。作業はすべて1人でやった。(超疲れた)

交換作業時にあった方が良いアイテム

ラスペネ(浸透潤滑剤)

足回りのボルトやナットは錆びついていると思うから、絶対「ラスペネ(ワコーズ製)」は事前に買っておいた方が良い。

錆びたボルトやナットの隙間に強力に浸透して、緩みやすくしてくれるケミカルだ。ついでに防錆もしてくれるし、水置換性だから水で濡れている部分へ吹くことも出来る。古い車を整備する時には、悪いことは言わないから一本持っておいた方が良い。

ワイヤーブラシ

金属性(真鍮またはステンレス)のワイヤーブラシもあった方が良い。足周りのボルトを外すと、ネジロック剤がタップリ塗られている。古いネジロックが付いたままボルトを締めると、ネジ部がキッチリと噛み合わずに緩みの元になったり、ネジ山の間にゴミ噛み込みの原因になるからだ。

ワイヤーブラシだけでは、ネジロックのゴミを完全に取り除くことはできない。金属製の定規の端の尖った部分や、極細の強度の高いマイナスドライバーがあると、ネジ山の固まったネジロック剤を大雑把に掃除するのに便利だ。

トルクレンチ

足回りのボルトは90N・mで締めるような作業ばかりだ。僕は安いエマーソンのトルクレンチを使っているけれど、これは本当に買って良かったと思っている。良く使う21、19、17、14mmのソケットレンチがエクステンションとセットになっていて、ホイールの取り付けから、アッパーアームの締め付けや車高調取付部の締め付けなんかに使うことが出来た。

またRX-8の場合は、足回りの取り付けにスタビリンクロッドも取り外す。ここは40N・mほどで締めることなるから、60N・mまで対応するSK11(台湾)のデジタルトルクレンチを使った。

前期と後期RX-8の車高調交換には、これら2つのトルクレンチで問題なく作業は出来た。

HKS MAXⅣ GTの乗り味

車高調の調整に関しては、HKSのRX-8公式商品ページを参考に設定した。

  • 減衰力:フロント・リア共にHKS推奨であるMax-15回転
  • プリロード:フロントHKS推奨値、リアはHKSに推奨値がなかったので、出荷時の位置にした
  • ショックの全長:フロントはHKS推奨値、リアは後期では下がりすぎるので、少し推奨値よりアップしてある

ちなみにホイールはWork emotion CR極、タイヤはアドバンスポーツV105 225/40R/19インチ、スピリットR純正と同じサイズだ。

スタビリンクロッドはautoexeの全長調整式を導入済みだ。交換前に装着していた中古MAX ⅣGTとは、ショック全長やプリロードは同じにしてある。

コーナーリング

安定している。やはり中古品は少しショックが抜けていたんだろう。

どう違うのかを説明すると、中古品で走った時は旋回中に、公道の僅かな凸凹を通過する時に、タイヤが接地抜けしているようなフィーリングがあった。一方、新品の車高調で走ると、旋回中はタイヤが路面に常に接地しているようなフィーリングになる。

ブレーキキング

コーナーリングと同じような変化は見られた。制動距離が短くなったような気がする。

ギャップ吸収性

これは少し良くない。小さい凹凸は悪くないけれど、大きなギャップに関しては、なんとか我慢出来るくらいだ。

特にリアの乗り心地は、あまり良くない。大きなギャップを通り抜けると、突き上げ感がある。減衰が利いて、なんとか突き上げられた時の角は、僅かに丸いけれど、全然足りない。
原因に関して、車高調と構造を見ながら考えてみた、一応自分なりの考察を書いてみる。(解決策がある人は教えて欲しい)

  • リアサスの全長が短すぎること
  • 純正のアッパーマウントの流用

RX-8の純正BILSTEINまたは、前期のTOKICO製ショックアブソーバーは、全長調整式でもなければ、プリロード調整式でもない。つまりバネのストロークをタップリ確保できる。一方でHKSにそのスペースは無いことは容易にわかる。

そこで、HKSのMAXⅣ GTは、リアのバネにテーパーバネ(円錐バネ)を採用する結論に至った。(と、推測する)この方式にすると、ストロークの途中まではリニアストロークだが、ストローク終盤は2乗カーブで荷重が立ち上がるから、短いストロークでも大きなエネルギー(バネレート✕ストローク)を吸収できる。

しかしこのテーパーバネが大問題な構造だと思う。それは、ギャップを通り抜けると、圧縮側の低速減衰力が足りず、減衰力が発生する前に、この2乗カーブの高い荷重域まで一気に入ってしまって、突き上げの壁感になっていることだ。

もし、HKSのテーパーバネを使い続けるならば、圧縮側の低速減衰をもっと上げたいと感じた。しかし、減衰力アジャスターを回して調整してみたけれど、僕には満足できるギャップ吸収性を持つ領域を見つけられなかった。

そこで直巻(ストレート)バネに変更して、バネレートを1.5~2割程アップするのが、リアのギャップ吸収性を良くする一番の方法だと思う。色々とネットを探ってみると、リアスプリングにスイフトの直巻バネが装着できるKITを、静岡県のRSPANTERA(佐藤商会)が販売していた。

http://rspantera.com/parts/hks_special_suskit.html

これなら、純正のアッパーマウントを流用しながら直巻バネを使うことが出来る。これから装着する人は、これを導入してみても良いと思う。

Blitz ZZ-Rとギャップ吸収性を比較すると…

RX-8にBlitzの車高調を装着した感想納車してから15,000km程、純正ショックで走ってきましたが、やっと車高調をRX-8に導入しました! 前期型RX-8('04年式...

前期型のRX-8に僕はBlitzのZZ-Rを装着していた。

およそHKSの半値になる6万円で新品を買ったんだけれど、BLITZの方が正直、乗り心地は良かった。

まとめ

リアの乗り心地は満足できるレベルにないけれど、それは大きなギャップに遭遇した時だけだ。それより、車高を下げながらも、コーナーリングやブレーキングの安定性はアップするメリットは大きいと感じたから、僕は買って良かったと思っている。

特に中古車高調からは、劇的に変化した。中古で車高調を購入しようと考えている人は注意して欲しい。(僕のように安物買いの銭失いになるよ)

これで足回りのカスタムは落ち着いたかと思いきや、アライメントに作用する部品を、今度導入する予定で、それも記事にしてみようと思う。

ABOUT ME
タカヒロ
タカヒロ
東海地方に住む27歳で、機械系エンジニアとして会社員してます。趣味はバイクやクルマを整備すること。今の愛車はRX-8とZX-10RとPCX。このブログでは、DIYした整備の内容や役立ったケミカルなんかをメインに紹介します。詳細はこちら

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください